若者日記166 私は壁です。嫌われ者です。
私は壁です。嫌われ者です。
私の運命は決められています。
立つこと。じっとしていること。
動くこともできません。喋ることもできません。
だからこそ、私は邪魔だと言われ嫌われます。
私は好きで立っているのではありません。
立つべき場所に立っているだけです。
私は嫌われ者だから、よく暴言を吐かれます。
暴力も振るわれます。時に穴が開くほど叩かれたりします。
でも、私は何もできません。
だって、私はただの壁ですから。
実は私には2種類の壁があります。
見える壁。
見えない壁。
見える壁は言葉通り、目で見える壁です。
見えない壁も言葉通り、目で見えない壁です。
見えない壁はいつも人々が大切な転機の時に立ってしまうらしいです。
そして、ほとんどの人がこの高い壁を越えられなくて、自分のせいにも関わらず私に八つ当たりをしてきます。
本当にひどいですよね。
でもね、99.9%の人に嫌われても0.01%の人には何故か感謝されるんです。
あなたがいたからここまでこれた。
あなたにぶつかって乗り越えてみようと思えた。
君に出会えなかったら今の私はここにいないだろう。
などと感謝をされます。
私はほとんどが暴言や暴力しか振るわれたことがなかったので不思議でした。
しかし、人によっては私に感謝をする人もいるんですって。
面白い人たちですよね。バカなのかなと思ってしまいますよね。
でも、いつも私に感謝してくる人間程
人間世界で言う「成功者」になっているんですよ。
私に感謝をする人程、成功者に近づくなんてそんなバカバカしい話があるのかな。
それとも、私にはもしかしたら人々を成功させる何か力があるのかな。
いいや、私はただ立つことしかできない壁。嫌われ者の壁だから、そんなことはないか…